皮膚病
2011年11月20日
フケについて その2
フケの直接の原因となるターンオーバーの乱れは、皮脂以外にも様々な要因が組み合わさって引き起こります。
たとえば洗浄力の強すぎるシャンプーも原因の一つで、皮脂を落としすぎることで、フケが出やすくなる場合も。
また、頭皮のかゆみにより、頭を掻くと、掻いた後は炎症を引き起こすこともあります。
炎症が起こると、当然ターンオーバーの乱れが発生し、フケの原因になります。
ターンオーバーは皮脂が多いと乱れますが、直接皮脂が影響しているというより、皮脂が常在菌によって出来る脂肪酸の刺激によって、ターンオーバーが乱れます。
頭皮にはたくさんの細菌が棲みついているため、皮脂の分解物による頭皮のニオイの発生の原因にもなりますが、同時にこの分解物が、頭皮への刺激になるため、皮膚が早く剥がれていくようになります。
このため、市販のフケ防止シャンプーというのは、抗菌剤を有効成分としているものが多いです。
一番有名なのは、亜鉛のジンクピリチオンでしょうか。
微粒子状の重たい粉で、登場した当初はシャンプーに配合しても沈殿を起こして効果を失ったり(重いのですぐに沈む)、シャンプーを変色させたりと、色々使いこなしが難しい成分でしたが、いまでは安定配合できる処方が出来て、一番多く使われています。
ジンクピリチオンに次いで使われるのが、硝酸ミコナゾール。
安いふけ取りシャンプーではだめな人向けです。
皮膚の常在菌のうち、カビに対して特に効果を発揮する薬剤です。
フケの原因となるカビは、皮脂を食べて遊離脂肪酸などを産出し、フケの多い人ほど、カビが頭に多いことがわかっています。
つまり、フケの多い人の頭皮はカビの繁殖に良い環境になってしまっているため、抗カビ剤をシャンプーに配合するのが、日本だけでなく欧米の主流となっています。
このほか、皮脂の酸化によって出来る過酸化脂質も刺激の原因となるため、皮脂の酸化を抑える抗酸化剤として、ピロクトンオラミンなども使われます。殺菌剤としても働きますし、抗酸化を行いつつ、皮脂の分解を抑えるといういくつもの効果を併せ持つ薬剤です。
なお、乾燥性のフケに対しては洗浄力の調整(皮脂を落としすぎない)やスクワランオイルなど菌の栄養にはならないオイルを配合して、頭皮の乾燥を防ぎます。
この場合は、抗菌剤入りのシャンプーでは解決がむずかしく、頭皮の皮脂量にあった落としすぎないシャンプーを選ぶことが重要となります。
たとえば洗浄力の強すぎるシャンプーも原因の一つで、皮脂を落としすぎることで、フケが出やすくなる場合も。
また、頭皮のかゆみにより、頭を掻くと、掻いた後は炎症を引き起こすこともあります。
炎症が起こると、当然ターンオーバーの乱れが発生し、フケの原因になります。
ターンオーバーは皮脂が多いと乱れますが、直接皮脂が影響しているというより、皮脂が常在菌によって出来る脂肪酸の刺激によって、ターンオーバーが乱れます。
頭皮にはたくさんの細菌が棲みついているため、皮脂の分解物による頭皮のニオイの発生の原因にもなりますが、同時にこの分解物が、頭皮への刺激になるため、皮膚が早く剥がれていくようになります。
このため、市販のフケ防止シャンプーというのは、抗菌剤を有効成分としているものが多いです。
一番有名なのは、亜鉛のジンクピリチオンでしょうか。
微粒子状の重たい粉で、登場した当初はシャンプーに配合しても沈殿を起こして効果を失ったり(重いのですぐに沈む)、シャンプーを変色させたりと、色々使いこなしが難しい成分でしたが、いまでは安定配合できる処方が出来て、一番多く使われています。
ジンクピリチオンに次いで使われるのが、硝酸ミコナゾール。
安いふけ取りシャンプーではだめな人向けです。
皮膚の常在菌のうち、カビに対して特に効果を発揮する薬剤です。
フケの原因となるカビは、皮脂を食べて遊離脂肪酸などを産出し、フケの多い人ほど、カビが頭に多いことがわかっています。
つまり、フケの多い人の頭皮はカビの繁殖に良い環境になってしまっているため、抗カビ剤をシャンプーに配合するのが、日本だけでなく欧米の主流となっています。
このほか、皮脂の酸化によって出来る過酸化脂質も刺激の原因となるため、皮脂の酸化を抑える抗酸化剤として、ピロクトンオラミンなども使われます。殺菌剤としても働きますし、抗酸化を行いつつ、皮脂の分解を抑えるといういくつもの効果を併せ持つ薬剤です。
なお、乾燥性のフケに対しては洗浄力の調整(皮脂を落としすぎない)やスクワランオイルなど菌の栄養にはならないオイルを配合して、頭皮の乾燥を防ぎます。
この場合は、抗菌剤入りのシャンプーでは解決がむずかしく、頭皮の皮脂量にあった落としすぎないシャンプーを選ぶことが重要となります。
shin_chanz at 20:00|Permalink│Comments(3)│
2011年11月17日
フケについて
そろそろフケが気になる季節になってきました。
フケは角質が取れたものですが、通常、角質は目に見えません。
角質自体は非常に小さな細胞で、顕微鏡でようやく見えるようなサイズ。
ただ、角質細胞同士をくっつけるタンパク質がうまく取れないと、細胞が剥離せず、いくつもの細胞が剥がれ落ちることで目に見えるサイズとなります。
通常、肌の細胞は、顔でも体でも乾燥が進まない限り、角質が目に見えて大きく剥がれることはありません。
フケは白いため、量が多く見えるかもしれませんが、頭皮全体ではなく、一部が剥がれてフケになっています。
夏場より冬場の方がなんとなく、フケの量が増えるという方もおられるでしょう。
この場合は、頭皮の乾燥によって、ターンオーバーのサイクルがおかしくなり、フケが出来ている可能性があります。
ターンオーバーとは、皮膚の細胞が、細胞分裂で生まれた後、成長し、死を迎え、角質になって剥がれおちるまでのサイクルです。
通常は1ヶ月ですが、乾燥すると、このサイクルが短くなり、細胞と細胞同士をつなぎとめているタンパク質の分解が起こる前に剥がれ落ちるため、いくつかの細胞が一気にとれることで、大きな塊となり、それがフケとして認識されるようになります。
乾燥性のフケかどうかは、フケが乾燥しているかどうかで判断できます。
これとは別に脂性のフケもあります。フケが脂ぎっている状態ですが、こちらは乾燥というより皮脂の分泌過多によるもの。
皮脂が多くなると、その刺激によりターンオーバーが早まって、同じようにフケが出ます。
どちらのタイプのフケについても皮脂は大きく関与しています。
皮脂が少ないと乾燥し、乾燥性のフケが出ますし、多いとこんど脂性のフケがでます。
多すぎても少なすぎても、頭皮にトラブルが発生するわけで、微妙なコントロールが必要となります。
フケは角質が取れたものですが、通常、角質は目に見えません。
角質自体は非常に小さな細胞で、顕微鏡でようやく見えるようなサイズ。
ただ、角質細胞同士をくっつけるタンパク質がうまく取れないと、細胞が剥離せず、いくつもの細胞が剥がれ落ちることで目に見えるサイズとなります。
通常、肌の細胞は、顔でも体でも乾燥が進まない限り、角質が目に見えて大きく剥がれることはありません。
フケは白いため、量が多く見えるかもしれませんが、頭皮全体ではなく、一部が剥がれてフケになっています。
夏場より冬場の方がなんとなく、フケの量が増えるという方もおられるでしょう。
この場合は、頭皮の乾燥によって、ターンオーバーのサイクルがおかしくなり、フケが出来ている可能性があります。
ターンオーバーとは、皮膚の細胞が、細胞分裂で生まれた後、成長し、死を迎え、角質になって剥がれおちるまでのサイクルです。
通常は1ヶ月ですが、乾燥すると、このサイクルが短くなり、細胞と細胞同士をつなぎとめているタンパク質の分解が起こる前に剥がれ落ちるため、いくつかの細胞が一気にとれることで、大きな塊となり、それがフケとして認識されるようになります。
乾燥性のフケかどうかは、フケが乾燥しているかどうかで判断できます。
これとは別に脂性のフケもあります。フケが脂ぎっている状態ですが、こちらは乾燥というより皮脂の分泌過多によるもの。
皮脂が多くなると、その刺激によりターンオーバーが早まって、同じようにフケが出ます。
どちらのタイプのフケについても皮脂は大きく関与しています。
皮脂が少ないと乾燥し、乾燥性のフケが出ますし、多いとこんど脂性のフケがでます。
多すぎても少なすぎても、頭皮にトラブルが発生するわけで、微妙なコントロールが必要となります。
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2009年10月16日
薬と日光
アロマの柑橘系の精油を肌に使うと、日光によってシミができるという知識をお持ちの方は多いかと思います。
過度の紫外線は、皮膚に赤みや水泡を生じさせますものですが、日光によって毒に変わる成分も存在し、そういったものが皮膚に存在すると皮膚炎の原因となります。
日光によって皮膚中の成分が、ビタミンDのような有益な成分に変わるのと、化学的な反応は似た部分がありますが、皮膚にとっては大きな違いです。
光に当たって毒になる成分で一番有名なのは柑橘系の成分、ソラレンです。
特に激しいのがベルガモット油に含まれるもので、香水に使われたベルガモット油によって、数多くの女性の肌にシミが出来てしまいました。
患者が余りにも多いため、ベルロック皮膚炎という病名まで出来ているほどです。
現在の精油のほとんどは、柑橘系の精油であっても光毒性のある成分は蒸留によって除去しています。
ただ、これは化粧品用として使う場合で、単なるアロマ精油の場合には、いちいち除去する理由がないため、柑橘系精油を使う場合に注意が必要です。
なお、香水など柑橘系精油の入った化粧品を使わなくても皮膚炎になることもあります。
それは、果汁を肌につけた場合、果実を食べる際に飛び散った果汁に気がつかず日光に当たれば、皮膚炎の原因になることもあります。
ただし、皮膚炎を起こすためには、高濃度であることが必要で、また皮膚の抵抗力が強ければ、皮膚炎にはなりません。
ちなみに光によって皮膚障害が起こる場合、アロマ精油を直接皮膚に塗った場合と食べ物や服用した薬剤から成分が皮膚に移行して問題を起こす二通りの経路があります。
口から入って問題を起こす場合は、通常、医薬品が多く、普段飲む薬も日光による過敏症を起こす原因になりうる場合もあります。
肌荒れの原因が、薬によるものとは気がつきにくいものですが、該当するような薬を服用される場合は注意が必要です。
過度の紫外線は、皮膚に赤みや水泡を生じさせますものですが、日光によって毒に変わる成分も存在し、そういったものが皮膚に存在すると皮膚炎の原因となります。
日光によって皮膚中の成分が、ビタミンDのような有益な成分に変わるのと、化学的な反応は似た部分がありますが、皮膚にとっては大きな違いです。
光に当たって毒になる成分で一番有名なのは柑橘系の成分、ソラレンです。
特に激しいのがベルガモット油に含まれるもので、香水に使われたベルガモット油によって、数多くの女性の肌にシミが出来てしまいました。
患者が余りにも多いため、ベルロック皮膚炎という病名まで出来ているほどです。
現在の精油のほとんどは、柑橘系の精油であっても光毒性のある成分は蒸留によって除去しています。
ただ、これは化粧品用として使う場合で、単なるアロマ精油の場合には、いちいち除去する理由がないため、柑橘系精油を使う場合に注意が必要です。
なお、香水など柑橘系精油の入った化粧品を使わなくても皮膚炎になることもあります。
それは、果汁を肌につけた場合、果実を食べる際に飛び散った果汁に気がつかず日光に当たれば、皮膚炎の原因になることもあります。
ただし、皮膚炎を起こすためには、高濃度であることが必要で、また皮膚の抵抗力が強ければ、皮膚炎にはなりません。
ちなみに光によって皮膚障害が起こる場合、アロマ精油を直接皮膚に塗った場合と食べ物や服用した薬剤から成分が皮膚に移行して問題を起こす二通りの経路があります。
口から入って問題を起こす場合は、通常、医薬品が多く、普段飲む薬も日光による過敏症を起こす原因になりうる場合もあります。
肌荒れの原因が、薬によるものとは気がつきにくいものですが、該当するような薬を服用される場合は注意が必要です。
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2007年11月20日
ステロイド
ステロイド。
皮膚病においてはなくてはならない薬剤です。
一般の塗り薬にもステロイドが配合されているものもあり、身近な薬品です。
一方、アトピー患者は、ステロイドの連用で、薬害に苦しむ人達もいます。
だいたいの方のイメージというのは、恐ろしく効く薬であるが、
使い続けると危険というものだと思います。
ステロイドの発明は、案外歴史が浅く、発明されてから60年も経っていません。
もともと植物に含まれる成分だったのですが、それでは皮膚病への効果が弱く、
また副作用も強いため、化学的に構造を修正し、様々なタイプのステロイドが
現在、販売されています。
1951年にアメリカで発明されたステロイド薬は、まさに皮膚病の特効薬でした。
大抵の急性皮膚炎はステロイドを使用することで、一旦治るからです。
ただ、ステロイドを長期に連用して、急に止めると皮膚炎が再発します。
そうして顔に塗り続けると、毛細血管が拡張し、
顔が赤くなるようになります。
酒飲みの赤い顔に似ているから1977年にドイツで酒さ様皮膚炎と名づけられました。
本来ステロイドが原因の皮膚炎なのですが、アメリカでは口の周辺によって
起こるので、口囲皮膚炎とも名づけられました。
不幸なのは、ステロイドが原因かどうかすぐにはわからなかったことです。
ようやく日本でステロイドが原因であるということから
ステロイド皮膚炎と名づけられましたが、1985年のことになります。
ステロイド皮膚炎というのは、どのくらい連用されると
起こるのでしょうか。
一説によると非常に弱いステロイドであっても半年くらい連用すれば
ステロイド皮膚炎となる可能性が高くなります。
ただし、顔の場合は、非常に吸収されやすい部位であるので、
皮膚炎になっても1週間程度の使用が一旦の目安となります。
一週間使っても治らないようなら、皮膚炎の原因について
何か見落としている可能性があります。
皮膚病においてはなくてはならない薬剤です。
一般の塗り薬にもステロイドが配合されているものもあり、身近な薬品です。
一方、アトピー患者は、ステロイドの連用で、薬害に苦しむ人達もいます。
だいたいの方のイメージというのは、恐ろしく効く薬であるが、
使い続けると危険というものだと思います。
ステロイドの発明は、案外歴史が浅く、発明されてから60年も経っていません。
もともと植物に含まれる成分だったのですが、それでは皮膚病への効果が弱く、
また副作用も強いため、化学的に構造を修正し、様々なタイプのステロイドが
現在、販売されています。
1951年にアメリカで発明されたステロイド薬は、まさに皮膚病の特効薬でした。
大抵の急性皮膚炎はステロイドを使用することで、一旦治るからです。
ただ、ステロイドを長期に連用して、急に止めると皮膚炎が再発します。
そうして顔に塗り続けると、毛細血管が拡張し、
顔が赤くなるようになります。
酒飲みの赤い顔に似ているから1977年にドイツで酒さ様皮膚炎と名づけられました。
本来ステロイドが原因の皮膚炎なのですが、アメリカでは口の周辺によって
起こるので、口囲皮膚炎とも名づけられました。
不幸なのは、ステロイドが原因かどうかすぐにはわからなかったことです。
ようやく日本でステロイドが原因であるということから
ステロイド皮膚炎と名づけられましたが、1985年のことになります。
ステロイド皮膚炎というのは、どのくらい連用されると
起こるのでしょうか。
一説によると非常に弱いステロイドであっても半年くらい連用すれば
ステロイド皮膚炎となる可能性が高くなります。
ただし、顔の場合は、非常に吸収されやすい部位であるので、
皮膚炎になっても1週間程度の使用が一旦の目安となります。
一週間使っても治らないようなら、皮膚炎の原因について
何か見落としている可能性があります。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2007年05月04日
スフィンゴミエリンとアトピー
牛乳の中にセラミド誘導体であるスフィンゴミエリンがあると書きました。
セラミドを合成するルートは、一度セラミドを作った後、
グルコシルセラミドやスフィンゴミエリンにされた後、
また、セラミドに戻る。
つまり、セラミドはアミノ酸(セリン)と脂肪酸(パルミチン酸)から
合成されていき、このセラミド合成酵素も重要なのですが、
グルコシルセラミドやスフィンゴミエリンからセラミドに戻す酵素も
重要となります。
とくにアトピー皮膚炎ではセラミドが不足するということが
問題になるのですが、スフィンゴミエリンからセラミドに戻さず
皮膚炎を起こす物質を作る酵素が異常に高くなっていることが挙げられます。
つまり、細胞はセラミドをせっせと作っているのですが、
セラミドではなく、スフィンゴシルフォスフォリルコリンという
セラミドから脂肪酸をはずした物質を作り、これが炎症を引きこしやすい
成分であるため、皮膚炎の原因となっていきます。
人間の体は、様々な成分を合成する酵素と分解する酵素から
成り立っていますが、このバランスが崩れると様々な病気へと
突き進んでいくわけです。
そういえば、アミノ酸系合成界面活性剤は、脂肪酸とアミノ酸を
くっつけたものですが、皮膚の細胞にも、脂肪酸とアミノ酸をくっつける
酵素や、くっついた脂肪酸をアミノ酸から引き離す酵素が存在しているのは
面白いと思いませんか(笑)?
セラミドを合成するルートは、一度セラミドを作った後、
グルコシルセラミドやスフィンゴミエリンにされた後、
また、セラミドに戻る。
つまり、セラミドはアミノ酸(セリン)と脂肪酸(パルミチン酸)から
合成されていき、このセラミド合成酵素も重要なのですが、
グルコシルセラミドやスフィンゴミエリンからセラミドに戻す酵素も
重要となります。
とくにアトピー皮膚炎ではセラミドが不足するということが
問題になるのですが、スフィンゴミエリンからセラミドに戻さず
皮膚炎を起こす物質を作る酵素が異常に高くなっていることが挙げられます。
つまり、細胞はセラミドをせっせと作っているのですが、
セラミドではなく、スフィンゴシルフォスフォリルコリンという
セラミドから脂肪酸をはずした物質を作り、これが炎症を引きこしやすい
成分であるため、皮膚炎の原因となっていきます。
人間の体は、様々な成分を合成する酵素と分解する酵素から
成り立っていますが、このバランスが崩れると様々な病気へと
突き進んでいくわけです。
そういえば、アミノ酸系合成界面活性剤は、脂肪酸とアミノ酸を
くっつけたものですが、皮膚の細胞にも、脂肪酸とアミノ酸をくっつける
酵素や、くっついた脂肪酸をアミノ酸から引き離す酵素が存在しているのは
面白いと思いませんか(笑)?
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2006年12月04日
みかんを食べ過ぎると・・・
これからの季節、こたつに入ってみかんを食べる機会が
増えてきます。
とくにお子さんなんかは、食べ過ぎてしまうこともあるかと思います。
小さな体なのにみかんを食べ過ぎると、皮膚が黄色くなることがあります。
私も一度なったことがって、驚きました。
なぜか、足底やてのひら、鼻などが黄色くなります。
原因は、カロチンが角質層と皮下脂肪に沈着することで起こります。
とくに害はないですが、同じように黄色くなる黄疸と間違えないように
しないといけません。こちらは肝機能に異常をきたして起こるものですが、
かゆみなどが伴います。
一般的には、血中のカロチン濃度が0.5mg/dlを超えると
症状が出てくるようです。
食べすぎで出てくる場合は、よいのですが、
とくにカロチン含有食品を食べ過ぎずに症状が出た場合は、
肝臓障害や高脂血症が疑われます。
肝臓障害では、カロチンがビタミンAに転換されなくて、
いつまでもカロチンとして、血液の中にいることになります。
高脂血症では、カロチンが脂溶性のため、血液中の脂質の量が
多くなるためにカロチンが溶けやすくなり発症します。
カロチンを含む食品は、みかんなどのかんきつ類の他、
かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、トウモロコシ、卵黄、バターなどがあります。
増えてきます。
とくにお子さんなんかは、食べ過ぎてしまうこともあるかと思います。
小さな体なのにみかんを食べ過ぎると、皮膚が黄色くなることがあります。
私も一度なったことがって、驚きました。
なぜか、足底やてのひら、鼻などが黄色くなります。
原因は、カロチンが角質層と皮下脂肪に沈着することで起こります。
とくに害はないですが、同じように黄色くなる黄疸と間違えないように
しないといけません。こちらは肝機能に異常をきたして起こるものですが、
かゆみなどが伴います。
一般的には、血中のカロチン濃度が0.5mg/dlを超えると
症状が出てくるようです。
食べすぎで出てくる場合は、よいのですが、
とくにカロチン含有食品を食べ過ぎずに症状が出た場合は、
肝臓障害や高脂血症が疑われます。
肝臓障害では、カロチンがビタミンAに転換されなくて、
いつまでもカロチンとして、血液の中にいることになります。
高脂血症では、カロチンが脂溶性のため、血液中の脂質の量が
多くなるためにカロチンが溶けやすくなり発症します。
カロチンを含む食品は、みかんなどのかんきつ類の他、
かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、トウモロコシ、卵黄、バターなどがあります。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(5)│
2006年12月03日
肌に良いといわれ始めた銀、果たして・・?
最近は、銀ナノコロイドを配合した化粧品や健康食品も出始めました。
銀は殺菌効果が高いので、消臭効果も期待できます。
わきの下に使う化粧品や台所やブーツなどの消臭にも
銀イオンが使われています。
ただ、銀はネックレスをお持ちならよくおわかりになられるように
空気中の酸素や硫化水素などであっけなく錆びていきます。
殺菌効果が知られていながら、錆びるとその効果は期待できないため、
古くは日本軍が水の保存用に研究していましたが、
その反応性の高さから利用は断念されていました。
ただ、アメリカの企業が試行錯誤の結果、
銀とゼオライトなどと混ぜることで、銀が安定化することが
わかったので、その技術を応用して、化粧品や消臭スプレーなどに
使われるようになりました。
また、他には、公園の砂場の殺菌は最近では銀を混ぜることで
行っています。野良犬や猫は、糞を砂場ですることもあり、
砂場は色んな細菌の棲家となっています。
わけのわからない感染症に子供がなってはいけないので、
砂に銀を混ぜて殺菌するわけです。
さて、この銀ですが、中高年の人気というか、たしなみのサプリメント
というものでしょうか、仁丹に使われています。
銀色のコーティングがまさしく銀なのですが、
これを摂りすぎると・・・。
皮膚が青灰色から青黒く変化していく銀皮症になる場合があります。
皮膚のコラーゲンやほかの組織に銀が沈着して、この皮膚病にかかります。
有効な治療法はなく、銀が排出されていくことをひたすら待つしかありません。
欧米でも銀を含有した健康食品により、この病気になる人も多く
英名argyriaがちゃんとあります。
健康食品以外では、歯科などの医療器具に銀を使うと
この皮膚病になる場合もあります。
わきにつかう消臭スプレーなどは、皮膚にとどまるように設計されていますが、
(臭いの源は皮膚の上なので、浸透しては意味がない)
浸透を売り物にする銀ナノコロイドなどは、果たして安全なのかな。
銀ナノは旬の季節なのか、派手に宣伝されはじめて、
安全性が強調されていますが、ただ、皮膚科領域では、銀で色素沈着が起こって
治療法もないのが、悲しいかな現実なのです・・。
銀は殺菌効果が高いので、消臭効果も期待できます。
わきの下に使う化粧品や台所やブーツなどの消臭にも
銀イオンが使われています。
ただ、銀はネックレスをお持ちならよくおわかりになられるように
空気中の酸素や硫化水素などであっけなく錆びていきます。
殺菌効果が知られていながら、錆びるとその効果は期待できないため、
古くは日本軍が水の保存用に研究していましたが、
その反応性の高さから利用は断念されていました。
ただ、アメリカの企業が試行錯誤の結果、
銀とゼオライトなどと混ぜることで、銀が安定化することが
わかったので、その技術を応用して、化粧品や消臭スプレーなどに
使われるようになりました。
また、他には、公園の砂場の殺菌は最近では銀を混ぜることで
行っています。野良犬や猫は、糞を砂場ですることもあり、
砂場は色んな細菌の棲家となっています。
わけのわからない感染症に子供がなってはいけないので、
砂に銀を混ぜて殺菌するわけです。
さて、この銀ですが、中高年の人気というか、たしなみのサプリメント
というものでしょうか、仁丹に使われています。
銀色のコーティングがまさしく銀なのですが、
これを摂りすぎると・・・。
皮膚が青灰色から青黒く変化していく銀皮症になる場合があります。
皮膚のコラーゲンやほかの組織に銀が沈着して、この皮膚病にかかります。
有効な治療法はなく、銀が排出されていくことをひたすら待つしかありません。
欧米でも銀を含有した健康食品により、この病気になる人も多く
英名argyriaがちゃんとあります。
健康食品以外では、歯科などの医療器具に銀を使うと
この皮膚病になる場合もあります。
わきにつかう消臭スプレーなどは、皮膚にとどまるように設計されていますが、
(臭いの源は皮膚の上なので、浸透しては意味がない)
浸透を売り物にする銀ナノコロイドなどは、果たして安全なのかな。
銀ナノは旬の季節なのか、派手に宣伝されはじめて、
安全性が強調されていますが、ただ、皮膚科領域では、銀で色素沈着が起こって
治療法もないのが、悲しいかな現実なのです・・。
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