抗酸化ビタミン
2010年09月10日
紫外線とビタミンC誘導体
なぜか、どこからの情報かわかりませんが、いつもこの季節になると毎年聞かれる質問があります。
それはビタミンC誘導体を朝に使うと紫外線によって肌に良くないのではないか?
ということがちらほら聞かれます。
色々なブログに乗っているようです。
はっきり言ってそれらに根拠はありません。
むしろ論文には様々なビタミンC誘導体が紫外線に対して、抗酸化機能を発揮して皮脂の酸化を防ぐというものがあります。
皮脂だけではありません。髪の毛の退色防止などにも効果があります。
これは紫外線がきついと塩焼けという現象が起こり、髪の毛のメラニンが分解され、茶髪に脱色したようになります。
髪の毛にも使用することで、髪の退色防止になります。
今は少し色を抜いた髪の毛が流行っているので、わざわざ退色防止をする必要はないのかもしれません。
なぜ、ビタミンC誘導体が昼間駄目といわれるのか。
それはビタミンCとビタミンC誘導体の違いがお分かりでない方が多いのだと思います。
ビタミンCの場合は、日光で数時間程度で酸化されていきます。
この酸化の速さが抗酸化剤として有用ですが、日光にあたると酸化されるため、果物でのパックなどは有効でないとされています。
これと同じようなことがビタミンC誘導体で起こりうると考えられるのでしょう。
しかし、実際にはビタミンC誘導体の場合、肌の表面ではビタミンCとならず安定な状態で肌の奥深く侵入したところで、肌の中の酵素によりビタミンCへ変換されます。
必要とされる場所で、ビタミンCを供給するというのがビタミンC誘導体の特徴で、日光の影響をほとんど受けないのが、ピュアビタミンCとの違いです。
それはビタミンC誘導体を朝に使うと紫外線によって肌に良くないのではないか?
ということがちらほら聞かれます。
色々なブログに乗っているようです。
はっきり言ってそれらに根拠はありません。
むしろ論文には様々なビタミンC誘導体が紫外線に対して、抗酸化機能を発揮して皮脂の酸化を防ぐというものがあります。
皮脂だけではありません。髪の毛の退色防止などにも効果があります。
これは紫外線がきついと塩焼けという現象が起こり、髪の毛のメラニンが分解され、茶髪に脱色したようになります。
髪の毛にも使用することで、髪の退色防止になります。
今は少し色を抜いた髪の毛が流行っているので、わざわざ退色防止をする必要はないのかもしれません。
なぜ、ビタミンC誘導体が昼間駄目といわれるのか。
それはビタミンCとビタミンC誘導体の違いがお分かりでない方が多いのだと思います。
ビタミンCの場合は、日光で数時間程度で酸化されていきます。
この酸化の速さが抗酸化剤として有用ですが、日光にあたると酸化されるため、果物でのパックなどは有効でないとされています。
これと同じようなことがビタミンC誘導体で起こりうると考えられるのでしょう。
しかし、実際にはビタミンC誘導体の場合、肌の表面ではビタミンCとならず安定な状態で肌の奥深く侵入したところで、肌の中の酵素によりビタミンCへ変換されます。
必要とされる場所で、ビタミンCを供給するというのがビタミンC誘導体の特徴で、日光の影響をほとんど受けないのが、ピュアビタミンCとの違いです。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(6)│
2009年06月03日
ビタミンCの酸化
ビタミンCというのは、人間が体内で有効活用するビタミンの1つ。
その作用は、単なる抗酸化にとどまらず、生命維持に必要なたんぱく質を作るために不可欠な材料としても扱われています。
このビタミンCですが、抗酸化作用を行うと、ビタミンC自体は酸化されます。
2回ほど酸化されても酸化したビタミンCは、体内にある酵素によって
ビタミンCへ再生されます。
人間の体には、ビタミンCを作る酵素はありません。
しかし、酸化したビタミンCを再生する酵素を酸化具合によって、
2段階で用意しているが人間のよいところ。
ビタミンC自体は野菜から摂れますので、進化の過程で
体内での合成はやめて、むしろ使ったビタミンCを再生して再度使うという
「リサイクル」に特化して進化しています。
そもそも野菜やフルーツに含まれるビタミンCは酸化されているタイプも
含まれているため、それらもきちんと利用するため、
実に合理的にできています。
さて、化粧品にはビタミンC誘導体が主に使われます。
当然、ビタミンC誘導体もビタミンCと同様に酸化防止効果があるのですが、
当然、同じように酸化されてしまいます。
生体内に入ると、酸化して効果がなくなったはずのビタミンC誘導体は
同じように再生酵素によって、ビタミンCに変換され、利用されていきます。
なお、ビタミンCが抗酸化剤として使われるのは、酸化反応の伝達を防ぐからです。
たとえば油が酸化し始めると、酸化は健全な油にも伝達していき、
やがて全体が酸化してしまいます。
酸化防止剤というのは、この酸化の伝達を食い止めるのですが、
人間の体で使われる酸化防止剤というのは、酸化した状態でも
特に毒性が強くないことが上げられます。
これはとても重要なことなのですが、酸化した油は癌の原因になったり、
皮膚に沈着してシミになります。60代以降の人の肌では
酸化した油とたんぱく質がくっついたものが、皮膚の表面に出てきて
特徴的なシミとなっています。
ビタミンC自体は油の酸化は食い止めませんが、油溶性ビタミンC誘導体になると
油の酸化を抑えたりします。
ほかの抗酸化剤と違って酸化したビタミンCは体内で再生されるため、
酸化してもビタミンCの効力を失ってはおらず、
栄養成分の表示も酸化したビタミンCと酸化していないビタミンCの合計量を
ビタミンC含有量として表示されています。
酸化しても酸化していないものと同様の効果があると見なされるのは
ビタミンCぐらいなもので、とても面白い成分であります。
その作用は、単なる抗酸化にとどまらず、生命維持に必要なたんぱく質を作るために不可欠な材料としても扱われています。
このビタミンCですが、抗酸化作用を行うと、ビタミンC自体は酸化されます。
2回ほど酸化されても酸化したビタミンCは、体内にある酵素によって
ビタミンCへ再生されます。
人間の体には、ビタミンCを作る酵素はありません。
しかし、酸化したビタミンCを再生する酵素を酸化具合によって、
2段階で用意しているが人間のよいところ。
ビタミンC自体は野菜から摂れますので、進化の過程で
体内での合成はやめて、むしろ使ったビタミンCを再生して再度使うという
「リサイクル」に特化して進化しています。
そもそも野菜やフルーツに含まれるビタミンCは酸化されているタイプも
含まれているため、それらもきちんと利用するため、
実に合理的にできています。
さて、化粧品にはビタミンC誘導体が主に使われます。
当然、ビタミンC誘導体もビタミンCと同様に酸化防止効果があるのですが、
当然、同じように酸化されてしまいます。
生体内に入ると、酸化して効果がなくなったはずのビタミンC誘導体は
同じように再生酵素によって、ビタミンCに変換され、利用されていきます。
なお、ビタミンCが抗酸化剤として使われるのは、酸化反応の伝達を防ぐからです。
たとえば油が酸化し始めると、酸化は健全な油にも伝達していき、
やがて全体が酸化してしまいます。
酸化防止剤というのは、この酸化の伝達を食い止めるのですが、
人間の体で使われる酸化防止剤というのは、酸化した状態でも
特に毒性が強くないことが上げられます。
これはとても重要なことなのですが、酸化した油は癌の原因になったり、
皮膚に沈着してシミになります。60代以降の人の肌では
酸化した油とたんぱく質がくっついたものが、皮膚の表面に出てきて
特徴的なシミとなっています。
ビタミンC自体は油の酸化は食い止めませんが、油溶性ビタミンC誘導体になると
油の酸化を抑えたりします。
ほかの抗酸化剤と違って酸化したビタミンCは体内で再生されるため、
酸化してもビタミンCの効力を失ってはおらず、
栄養成分の表示も酸化したビタミンCと酸化していないビタミンCの合計量を
ビタミンC含有量として表示されています。
酸化しても酸化していないものと同様の効果があると見なされるのは
ビタミンCぐらいなもので、とても面白い成分であります。
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2008年08月20日
日焼けの推奨
買い物程度の日焼けでも肌の老化は進むとされています。
肌の老化は別にして、女性特有の癌である乳がんについては、
青年期に日光に当たる機会の多かった女性は、乳がんになりにくいという報告があります。
日光に当たると、皮膚がんの危険性増大や肌の老化は進みますが、
それと引き換えに乳がんになる確率は下がる。
何とも悩ましい話でありますが、その原因となっているのが、ビタミンD。
近年、ビタミンDと癌との関連について調査した報告が多くなっています。
ビタミンDは、体内で合成できる数少ないビタミンの一つですが、
皮膚細胞の成長のほか、かなり重要な働きを持ったビタミンです。
作用が強いので、医薬品としても使われるぐらいのビタミンで、
紫外線に当たることで、合成できるほか、食品にも若干含まれています。
大腸がん、前立腺がん、卵巣がんへの効果は、1100IUのビタミンD摂取で
癌発生のリスクが60−70%低下したということですから、
高価で効くかどうかあやしげな癌用健康食品より、よっぽど効果のある成分でしょう。
そのほか、フィンランドで、子供の頃ビタミンDを2000IU摂取した場合、
I型糖尿病のリスクが80%低下したという報告があります。
ただ、一日の摂取量の目安は、200−600IUで、一日上限量は2000IU
となりますから、余りたくさん摂ることもできません。
ビタミンDの困ったところは、一度肝臓で活性化させる必要があり、
摂取した量がそのまま有効に使われるのではなく、
肝臓の能力によっては、たくさん摂取したのに必要量が確保されないといったことも起こります。
まだまだ専門家による検討が必要なビタミンですが、今後注目されるビタミンではないかと思います。
肌の老化は別にして、女性特有の癌である乳がんについては、
青年期に日光に当たる機会の多かった女性は、乳がんになりにくいという報告があります。
日光に当たると、皮膚がんの危険性増大や肌の老化は進みますが、
それと引き換えに乳がんになる確率は下がる。
何とも悩ましい話でありますが、その原因となっているのが、ビタミンD。
近年、ビタミンDと癌との関連について調査した報告が多くなっています。
ビタミンDは、体内で合成できる数少ないビタミンの一つですが、
皮膚細胞の成長のほか、かなり重要な働きを持ったビタミンです。
作用が強いので、医薬品としても使われるぐらいのビタミンで、
紫外線に当たることで、合成できるほか、食品にも若干含まれています。
大腸がん、前立腺がん、卵巣がんへの効果は、1100IUのビタミンD摂取で
癌発生のリスクが60−70%低下したということですから、
高価で効くかどうかあやしげな癌用健康食品より、よっぽど効果のある成分でしょう。
そのほか、フィンランドで、子供の頃ビタミンDを2000IU摂取した場合、
I型糖尿病のリスクが80%低下したという報告があります。
ただ、一日の摂取量の目安は、200−600IUで、一日上限量は2000IU
となりますから、余りたくさん摂ることもできません。
ビタミンDの困ったところは、一度肝臓で活性化させる必要があり、
摂取した量がそのまま有効に使われるのではなく、
肝臓の能力によっては、たくさん摂取したのに必要量が確保されないといったことも起こります。
まだまだ専門家による検討が必要なビタミンですが、今後注目されるビタミンではないかと思います。
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2007年10月24日
ビタミンKと動脈硬化
ビタミンEとならんで、動脈硬化を予防する効果が認められているのが、ビタミンKです。
ビタミンEは抗炎症効果と酸化防止効果で、動脈硬化を予防します。
それでは、ビタミンKはどうやって動脈硬化を予防するのでしょうか?
それは血管の石灰化防止によってです。
実は炎症を起こすと、細胞はコラーゲン繊維を作ったり、
カルシウムを付着させたりするのですが、それの度が過ぎると
様々な致死性の病へと進行していきます。
動脈硬化はその名の通り動脈が硬くなるわけですが、
石灰化もその大きな要因の一つ。
骨ができるのと同じメカニズムで動脈にカルシウムが付着していきます。
これを防ぐには、骨代謝を調整するタンパク質が正常に
働いていることが前提となるのですが、
この骨代謝タンパク質こそがビタミンKに依存したものとなっています。
しかも野菜に含まれるビタミンK1では効果がなく、
納豆などの発酵食品や動物性食品に含まれるビタミンK2でないといけません。
マウスを使った動物実験では、このタンパク質が欠乏していると
全身の動脈に石灰化が起こり、硬くなった動脈のため、心臓に負担がかかり
死亡することがわかりました。この実験によりビタミンKの重要性が
再認識されたわけですが、人間においてもビタミンK2を多く摂っている人達は
そうでない人達に比べて、心臓病による死亡率が半分以下ということが
判明しました。
また、ビタミンK2は脳や精巣で特に多く含まれるのですが、
脳内では脳に多く含まれるグルコシドセラミドの酸化防止剤として働き、
精巣では、ビタミンK2が少ないと男性ホルモンの量も低下していきます。
興味深いのは、癌への効果で、ビタミンK2はがん細胞へ自殺を働きかけます。
実際に肝がん患者に投与されてその有効性が確認されています。
納豆というご先祖様の知恵は、実にありがたいものですね(^^)
ビタミンEは抗炎症効果と酸化防止効果で、動脈硬化を予防します。
それでは、ビタミンKはどうやって動脈硬化を予防するのでしょうか?
それは血管の石灰化防止によってです。
実は炎症を起こすと、細胞はコラーゲン繊維を作ったり、
カルシウムを付着させたりするのですが、それの度が過ぎると
様々な致死性の病へと進行していきます。
動脈硬化はその名の通り動脈が硬くなるわけですが、
石灰化もその大きな要因の一つ。
骨ができるのと同じメカニズムで動脈にカルシウムが付着していきます。
これを防ぐには、骨代謝を調整するタンパク質が正常に
働いていることが前提となるのですが、
この骨代謝タンパク質こそがビタミンKに依存したものとなっています。
しかも野菜に含まれるビタミンK1では効果がなく、
納豆などの発酵食品や動物性食品に含まれるビタミンK2でないといけません。
マウスを使った動物実験では、このタンパク質が欠乏していると
全身の動脈に石灰化が起こり、硬くなった動脈のため、心臓に負担がかかり
死亡することがわかりました。この実験によりビタミンKの重要性が
再認識されたわけですが、人間においてもビタミンK2を多く摂っている人達は
そうでない人達に比べて、心臓病による死亡率が半分以下ということが
判明しました。
また、ビタミンK2は脳や精巣で特に多く含まれるのですが、
脳内では脳に多く含まれるグルコシドセラミドの酸化防止剤として働き、
精巣では、ビタミンK2が少ないと男性ホルモンの量も低下していきます。
興味深いのは、癌への効果で、ビタミンK2はがん細胞へ自殺を働きかけます。
実際に肝がん患者に投与されてその有効性が確認されています。
納豆というご先祖様の知恵は、実にありがたいものですね(^^)
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2007年10月23日
やっぱり納豆?
納豆というのは、いまさらですが非常に優れた食品だと思います。
私はどうも好きにはなれないので食べませんが、
女性にとっては食べないといけない食材の一つではないでしょうか。
一つは、ビタミンKに関することです。
ビタミンKは血液凝固にかかわるビタミンです。
ビタミンKがないと出血したときに血が固まりません。
そのほか骨粗鬆症にも関係している重要なビタミンです。
化粧品では、目のくまを軽減するとして、一時期流行ましたね。
いまはどうだかわかりませんが・・(^^;;
さて、ビタミンKは植物に含まれるビタミンK1と卵や肉、納豆に含まれる
ビタミンK2があります。
ここで重要なのが野菜由来のビタミンK1は吸収力が悪いということ。
さらに、細胞への効果についてもK2の方が2重結合が多いため、
細胞への効果もK1より高くなっています。
腸内細菌でもビタミンK2を作るので、以前はビタミンKの不足は
起こらないと考えられていましたが、腸内細菌が作るビタミンK2は
吸収されにくいので、やはり食事から摂取することが重要視されています。
ちなみにビタミンK2は、血液凝固因子ですが、
それより重要なのは骨粗鬆症と動脈硬化の予防です。
骨粗鬆症の治療薬としては、ビタミンK2が使用されるのですが、
ビタミンK2は分子の大きさによって細かく分類されます。
特に納豆に含まれるビタミンK2は骨代謝を調整するだけではなく、
骨組織に直接骨の形成を促したり、骨細胞のコラーゲン合成を促す特別なタイプです。
納豆を食べる習慣があるところとあまり食べない地域では
骨折の発生率が違うと言われていますが、納豆のビタミンK2は
骨の形成の治療薬に使われるくらいですから違ってきて当然なのかもしれません。
私はどうも好きにはなれないので食べませんが、
女性にとっては食べないといけない食材の一つではないでしょうか。
一つは、ビタミンKに関することです。
ビタミンKは血液凝固にかかわるビタミンです。
ビタミンKがないと出血したときに血が固まりません。
そのほか骨粗鬆症にも関係している重要なビタミンです。
化粧品では、目のくまを軽減するとして、一時期流行ましたね。
いまはどうだかわかりませんが・・(^^;;
さて、ビタミンKは植物に含まれるビタミンK1と卵や肉、納豆に含まれる
ビタミンK2があります。
ここで重要なのが野菜由来のビタミンK1は吸収力が悪いということ。
さらに、細胞への効果についてもK2の方が2重結合が多いため、
細胞への効果もK1より高くなっています。
腸内細菌でもビタミンK2を作るので、以前はビタミンKの不足は
起こらないと考えられていましたが、腸内細菌が作るビタミンK2は
吸収されにくいので、やはり食事から摂取することが重要視されています。
ちなみにビタミンK2は、血液凝固因子ですが、
それより重要なのは骨粗鬆症と動脈硬化の予防です。
骨粗鬆症の治療薬としては、ビタミンK2が使用されるのですが、
ビタミンK2は分子の大きさによって細かく分類されます。
特に納豆に含まれるビタミンK2は骨代謝を調整するだけではなく、
骨組織に直接骨の形成を促したり、骨細胞のコラーゲン合成を促す特別なタイプです。
納豆を食べる習慣があるところとあまり食べない地域では
骨折の発生率が違うと言われていますが、納豆のビタミンK2は
骨の形成の治療薬に使われるくらいですから違ってきて当然なのかもしれません。
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2007年10月21日
もっとよく知りたいビタミンE その6
ビタミンEより抗酸化力が強いという売り文句なのが、トコトリエノールです。
米、麦、パーム油などに含まれているビタミンEの同族体です。
高コレステロール血症患者に投与すると、
総コレステロールや悪玉コレステロール、中性脂肪の濃度が低下することや
心疾患予防などが注目されています。
こちらも動脈硬化への予防効果があるのですが、
単なる脂質の抗酸化だけではなく、白血球が血管にくっつかないように
する作用を持っています。
また、トコトリエノールはビタミンEと似たような化学構造を
持っているのですが、側鎖に2重結合がある分、
細胞膜での移動に優れており、ビタミンEよりすばやくラジカルを
捕捉できるという特徴があります。
ただ、ビタミンEに比べて供給量が少なく、
ヒトでの臨床例がまだまだこれらかといったところが課題でしょうか。
γタイプのビタミンEと同様に注目されている抗酸化素材です。
米、麦、パーム油などに含まれているビタミンEの同族体です。
高コレステロール血症患者に投与すると、
総コレステロールや悪玉コレステロール、中性脂肪の濃度が低下することや
心疾患予防などが注目されています。
こちらも動脈硬化への予防効果があるのですが、
単なる脂質の抗酸化だけではなく、白血球が血管にくっつかないように
する作用を持っています。
また、トコトリエノールはビタミンEと似たような化学構造を
持っているのですが、側鎖に2重結合がある分、
細胞膜での移動に優れており、ビタミンEよりすばやくラジカルを
捕捉できるという特徴があります。
ただ、ビタミンEに比べて供給量が少なく、
ヒトでの臨床例がまだまだこれらかといったところが課題でしょうか。
γタイプのビタミンEと同様に注目されている抗酸化素材です。
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2007年10月19日
もっとよく知りたいビタミンE その5
活性窒素酸化物、一酸化窒素や一酸化窒素ラジカルなどがありますが、
これらはマクロファージという免疫細胞によって作られます。
一酸化窒素は、酸素と窒素が一つずつくっついただけのものなのに
多彩な効果をもつ化学物質で、血流増加や神経伝達物質として働きます。
一酸化窒素を利用した薬品で一番有名なのは、ED治療に使われる
バイアグラでしょうか。
一酸化窒素による血管拡張はノーベル賞を受賞するほどの大発見でしたが、
過剰の一酸化窒素は様々な問題を引き起こします。
免疫細胞は、菌を殺すのに一酸化窒素を作るのですが、
これが体内でさらに酸化されて亜硝酸となっていきます。
亜硝酸は、2級アミンや2級アミドとくっついて、
ニトロソアミンとなるやっかいな物質。
よく、無農薬野菜や有機栽培の販売者は、
化学肥料のやりすぎによる葉野菜中の亜硝酸を問題にしますが、
癌学者などは免疫細胞が作る窒素酸化物由来の亜硝酸を問題にします。
ずいぶん前に野菜中の亜硝酸が問題になった時、
癌学者が食事から摂取する亜硝酸の量と体外へ排出する亜硝酸の量を
比べると、体外へ排出する量がとても多いことに気がつき、
食事由来より体内で発生している量がはるかに多い事実を突き止めました。
とくに炎症性疾患であると、尿へ大量の硝酸塩が排出されます。
この余計なNOを消去するのが、γタイプのビタミンEで
心疾患者において体内で発生するNO消去にγタイプのビタミンEが
実際に活躍していることが認められています。
なお、このγタイプのビタミンEですが、αタイプのビタミンEを
多く摂取すると、排出されやすくなるという問題があります。
γタイプのビタミンEは前立腺がんに対する予防効果も認められていますので、
単にαタイプのビタミンEをサプリメントで摂取しすぎると
せっかくのγタイプのビタミンEの効果がでませんので、
バランスよく摂取することが求められています。
まあ、γタイプを含んでいると安いですし、安くて効果があるので、
ビタミンEを摂るときには、αタイプだけでなく、γタイプがしっかり配合された
ものがよいでしょう。
これらはマクロファージという免疫細胞によって作られます。
一酸化窒素は、酸素と窒素が一つずつくっついただけのものなのに
多彩な効果をもつ化学物質で、血流増加や神経伝達物質として働きます。
一酸化窒素を利用した薬品で一番有名なのは、ED治療に使われる
バイアグラでしょうか。
一酸化窒素による血管拡張はノーベル賞を受賞するほどの大発見でしたが、
過剰の一酸化窒素は様々な問題を引き起こします。
免疫細胞は、菌を殺すのに一酸化窒素を作るのですが、
これが体内でさらに酸化されて亜硝酸となっていきます。
亜硝酸は、2級アミンや2級アミドとくっついて、
ニトロソアミンとなるやっかいな物質。
よく、無農薬野菜や有機栽培の販売者は、
化学肥料のやりすぎによる葉野菜中の亜硝酸を問題にしますが、
癌学者などは免疫細胞が作る窒素酸化物由来の亜硝酸を問題にします。
ずいぶん前に野菜中の亜硝酸が問題になった時、
癌学者が食事から摂取する亜硝酸の量と体外へ排出する亜硝酸の量を
比べると、体外へ排出する量がとても多いことに気がつき、
食事由来より体内で発生している量がはるかに多い事実を突き止めました。
とくに炎症性疾患であると、尿へ大量の硝酸塩が排出されます。
この余計なNOを消去するのが、γタイプのビタミンEで
心疾患者において体内で発生するNO消去にγタイプのビタミンEが
実際に活躍していることが認められています。
なお、このγタイプのビタミンEですが、αタイプのビタミンEを
多く摂取すると、排出されやすくなるという問題があります。
γタイプのビタミンEは前立腺がんに対する予防効果も認められていますので、
単にαタイプのビタミンEをサプリメントで摂取しすぎると
せっかくのγタイプのビタミンEの効果がでませんので、
バランスよく摂取することが求められています。
まあ、γタイプを含んでいると安いですし、安くて効果があるので、
ビタミンEを摂るときには、αタイプだけでなく、γタイプがしっかり配合された
ものがよいでしょう。
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2007年10月18日
もっとよく知りたいビタミンE その4
ビタミンEですが、最近はγタイプのビタミンEを配合している
サプリメントも増えてきました。
以前の記事で、ビタミンEの価格について触れましたが、
γタイプのビタミンEは大豆油から大量生産されるため、
価格は安くなっています。
ビタミンEとしての栄養表示は、αタイプのみでしかできませんが、
γタイプは利尿ホルモンとして強力な作用をもつほか、
疫学調査からは、心筋梗塞などの予防はγタイプのビタミンEの
血中濃度とよい相関があることがわかっています。
つまり、γタイプのビタミンEは、肝臓からは輸送されにくいのですが、
それでもγタイプのビタミンEを摂る量が多いほど、
動脈硬化の予防効果が高いということです。
悪玉コレステロールの酸化についてもαタイプより
γタイプの方が強いことが動物実験でも証明されているのも大きいです。
動脈硬化への効果については、抗酸化作用だけではなく、
抗炎症作用を持ち合わせているのも大きいです。
炎症を起こす成分を作る酵素(シクロオキシゲネース2)を阻害
できるのはγタイプのみでαタイプには効果がありません。
さらに体内での抗酸化作用で最も注目すべきなのは、
活性窒素酸化物を消去できるということです。
体内で発生する酸化物には、活性酸素が有名ですが、
活性酸素並みに病気の原因となるのが、活性窒素酸化物です。
サプリメントも増えてきました。
以前の記事で、ビタミンEの価格について触れましたが、
γタイプのビタミンEは大豆油から大量生産されるため、
価格は安くなっています。
ビタミンEとしての栄養表示は、αタイプのみでしかできませんが、
γタイプは利尿ホルモンとして強力な作用をもつほか、
疫学調査からは、心筋梗塞などの予防はγタイプのビタミンEの
血中濃度とよい相関があることがわかっています。
つまり、γタイプのビタミンEは、肝臓からは輸送されにくいのですが、
それでもγタイプのビタミンEを摂る量が多いほど、
動脈硬化の予防効果が高いということです。
悪玉コレステロールの酸化についてもαタイプより
γタイプの方が強いことが動物実験でも証明されているのも大きいです。
動脈硬化への効果については、抗酸化作用だけではなく、
抗炎症作用を持ち合わせているのも大きいです。
炎症を起こす成分を作る酵素(シクロオキシゲネース2)を阻害
できるのはγタイプのみでαタイプには効果がありません。
さらに体内での抗酸化作用で最も注目すべきなのは、
活性窒素酸化物を消去できるということです。
体内で発生する酸化物には、活性酸素が有名ですが、
活性酸素並みに病気の原因となるのが、活性窒素酸化物です。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2007年10月16日
もっとよく知りたいビタミンE その3
年をとると動脈硬化が問題になってきます。
子供と違って大人の血管は、長い年月血液を流しているため、
「質が悪い」血液の場合は、その血管の壁が硬くなり、ぶ厚くなって、
血管の柔軟性が損なわれていきます。
そうなると、心臓や脳といった重大な器官で、様々な障害が起こり、
重い病気へと突き進んでいくのですが、
動脈硬化が発生していない段階では、ビタミンEの摂取が
ある程度動脈硬化に予防効果があることがわかっています。
動脈硬化の原因は、悪玉コレステロール(低密度リポタンパク質)が原因と
聞いたことが多いかと思います。
悪玉コレステロールのなかで特に問題なのは酸化したものです。
食事したあと、脂肪は血管で運ばれて各細胞の栄養源となるはずなのですが、
その過程で酸化することもあります。
(人間の体にとって、酸化しやすい油というのは、非常に重要な働きをするので、
避けていくわけにはいきません。)
外部から侵入してくる菌をやっつけたりする免疫細胞(マクロファージ)が
この酸化した悪玉コレステロールを食べると、
頭がおかしくなってしまうのでしょうか、悪玉コレステロールばかり
食べるようになります。
問題は、血管の内側で一箇所にとどまり、悪玉コレステロールばかり
食べるためにどんどん蓄積していきます。
コレステロールは固いため、沈着したところは硬くなります。
さらに酸化した悪玉コレステロールは、炎症の原因となるので、
細胞の分裂を促進します。
皮膚のように外へ向かって細胞分裂させていくならともかく、
血管のようにただでさえ細い管のなかで、血管を塞ぐように細胞が
分裂すると、血管の流れは悪くなり、細い毛細血管なら
あっけなく詰まってしまいます。
まずは、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ必要があるのですが、
それがビタミンEというわけです。
子供と違って大人の血管は、長い年月血液を流しているため、
「質が悪い」血液の場合は、その血管の壁が硬くなり、ぶ厚くなって、
血管の柔軟性が損なわれていきます。
そうなると、心臓や脳といった重大な器官で、様々な障害が起こり、
重い病気へと突き進んでいくのですが、
動脈硬化が発生していない段階では、ビタミンEの摂取が
ある程度動脈硬化に予防効果があることがわかっています。
動脈硬化の原因は、悪玉コレステロール(低密度リポタンパク質)が原因と
聞いたことが多いかと思います。
悪玉コレステロールのなかで特に問題なのは酸化したものです。
食事したあと、脂肪は血管で運ばれて各細胞の栄養源となるはずなのですが、
その過程で酸化することもあります。
(人間の体にとって、酸化しやすい油というのは、非常に重要な働きをするので、
避けていくわけにはいきません。)
外部から侵入してくる菌をやっつけたりする免疫細胞(マクロファージ)が
この酸化した悪玉コレステロールを食べると、
頭がおかしくなってしまうのでしょうか、悪玉コレステロールばかり
食べるようになります。
問題は、血管の内側で一箇所にとどまり、悪玉コレステロールばかり
食べるためにどんどん蓄積していきます。
コレステロールは固いため、沈着したところは硬くなります。
さらに酸化した悪玉コレステロールは、炎症の原因となるので、
細胞の分裂を促進します。
皮膚のように外へ向かって細胞分裂させていくならともかく、
血管のようにただでさえ細い管のなかで、血管を塞ぐように細胞が
分裂すると、血管の流れは悪くなり、細い毛細血管なら
あっけなく詰まってしまいます。
まずは、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ必要があるのですが、
それがビタミンEというわけです。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2007年10月15日
もっとよく知りたいビタミンE その2
肝臓で、4種類のビタミンEのうち、αタイプが優先的に肝臓の外から
出る仕組みになっていると書きました。
では、ほかの3種類はどういう運命をたどるのでしょうか?
基本的には、肝臓の酵素により分解されてしまいます。
分解した後は、尿となり、体外へ放出される運命となります。
αタイプも利用されなかった分は、また肝臓に戻され、
尿へ排出されるという運命となります。
そのため、食品の抗酸化などでは、α以外のビタミンEが強いため、
抗酸化剤として利用されていましたが、
体内でビタミンEとして働くにはαタイプでないと
肝臓から全身の血液系に送られにくいため、
せっかく摂っても意味がないのではないかと考えられていました。
ただ、ここ最近注目を浴びているのがγタイプのビタミンEです。
このビタミンEは、肝臓で酸化されたあとも利尿作用をもつ
ナトリウムを排出するホルモンであることがわかってきました。
つまり、塩分濃度が高い食品をとったときに
このγタイプのビタミンE酸化体が利尿を促し、
ナトリウム濃度が高くなりすぎないように調整します。
これはαタイプのビタミンEにはない作用で、γタイプのビタミンEは
酸化されて腎臓から排出されるまえに一仕事やっていくというイメージでしょうか。
出る仕組みになっていると書きました。
では、ほかの3種類はどういう運命をたどるのでしょうか?
基本的には、肝臓の酵素により分解されてしまいます。
分解した後は、尿となり、体外へ放出される運命となります。
αタイプも利用されなかった分は、また肝臓に戻され、
尿へ排出されるという運命となります。
そのため、食品の抗酸化などでは、α以外のビタミンEが強いため、
抗酸化剤として利用されていましたが、
体内でビタミンEとして働くにはαタイプでないと
肝臓から全身の血液系に送られにくいため、
せっかく摂っても意味がないのではないかと考えられていました。
ただ、ここ最近注目を浴びているのがγタイプのビタミンEです。
このビタミンEは、肝臓で酸化されたあとも利尿作用をもつ
ナトリウムを排出するホルモンであることがわかってきました。
つまり、塩分濃度が高い食品をとったときに
このγタイプのビタミンE酸化体が利尿を促し、
ナトリウム濃度が高くなりすぎないように調整します。
これはαタイプのビタミンEにはない作用で、γタイプのビタミンEは
酸化されて腎臓から排出されるまえに一仕事やっていくというイメージでしょうか。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│