リアップ

2006年10月26日

ミノキシジルの作用

ミノキシジルはおそらく育毛剤の中では最強の部類に入るものです。
塗り薬では、今のところミノキシジル5%と同等の威力のある
育毛剤はないと思います。

もともと高血圧患者用の血圧降下剤として開発されていたものですが、
発毛促進という副作用が見つかり、発毛剤への応用がされたものです。

ミノキシジルの作用は、血管拡張により毛に栄養を送ることが
第一ですが、他に毛細血管の新生を促すVEGFというたんぱく質の
合成も促進させることがわかっています。

血流増加はビタミンEやほかの成分でもできますが、
VEGFの産出というのは、ほかの育毛成分ではできない機能です。

毛細血管は一度できると切れないものではなくて、
場合によって毛細血管がなくなることもあります。
そうなると、血が巡らなくなるので、十分な栄養が髪の毛にいかず、
毛が枯れてしまうということも多々起こります。

そのため、人間の体には、毛細血管を作るたんぱく質と
毛細血管をなくすたんぱく質の両方が働いてバランスを保っています。

ミノキシジルの場合は、毛を作る細胞に取り込まれた後、
そこから血管がたくさん作られて、大きな血管に接続し、
大量の栄養分を毛に運ぶようにしていくわけです。

毛を木に例えると、栄養を地中から吸うための貧弱な根っこが、
ミノキシジルで太くたくさん根を生やすというイメージでしょうか。

円形脱毛症の場合は、免疫細胞が毛を作る細胞を攻撃していきますが、
ミノキシジルを使うと、たくさんの栄養分が毛に集まるようになって
その攻撃に耐えうるようになり、毛が生えてきます。

それでは毛細血管が増えれば、肌のアンチエイジングによいような
気がしますが、そういうわけにはいかないのが、
皮膚の面白いところです。

頭皮にはVEGF産出は毛の救世主となりますが、
しわの発生にVEGFが関わっていますので、
ミノキシジルをお肌に塗るわけにはいきません。

shin_chanz at 00:04|PermalinkComments(0)